ダイハード4.0 来日記者会見


- 「僕らの期待を超える作品になったよ」 『ダイ・ハード4.0』記者会見に、ブルース・ウィリス、ジャスティン・ロング、マギー・Qが登場

6月29日の公開を控え、『ダイ・ハード4.0』でほぼ12年ぶりに不死身のヒーロー、ジョン・マクレーンを演じたブルース・ウィリスが、12日・都内で開かれた記者会見に姿を見せた。これまでも何度か来日を果たしているブルースだが、意外にも『ダイ・ハード』シリーズでの来日は今回が初めて。シリーズに新たな風を吹き込んだジャスティン・ロング、マギー・Qとともに登壇し、終始、上機嫌で会見を取り仕切るパフォーマンスも見せた。
生まれて初めて女性を殴ってしまったよ
会場に現れるとすぐ「元気ですか?」と日本語で挨拶したブルース。
観客に見てもらいたいシーンを尋ねられると、「マギーとのシーンだね。巨大なエレベーターでのアクション・シーンがあるんだ。監督のレン・ワイズマンがストーリーボードを書き、20世紀FOXが150万ドルをかけてセットを作ったんだよ。車が思い切りエレベーター・シャフトの中に入っていく。とにかくエキサイティングだし、あれだけのアクション・シーンは滅多に撮れないと思う。エレベーターは5階くらいの高さですごいセット。楽しみにしていてほしいね。僕はあのシーンで生まれて初めて女性を殴ったんだよ。女性と戦って、初めて負けたよ…というのは冗談だけれど、マギーには本当にボコボコにされたね。(ジョン・マクレーンの相棒役の)ジャスティン・ロングとのシーンも多かったのだけれど、夜の撮影が多くてふたりとも疲れ果てていた。俳優はコーヒーが時間どおり来ないとイライラしちゃうものだけれど(笑)、この映画はキャストが本当によかったから、和気藹々、本当に楽しく仕事ができたよ」
『M:i:3』のマギー・Qが魅せるアクション

そんなブルースの強敵を演じたのは、マギー・Q。香港時代から彼女のアクションに魅了されていたファンもいるのでは?今回メガホンをとったレン・ワイズマンはゴシック・アクション『アンダーワールド』の監督だけに、所々にアクロバティックなアクション美がちりばめられ、マギーならではの美しいアクション・シークエンスも冴えている。
「ジョン・マクレーンのような百戦錬磨の強敵と戦うわけだから、学ぶことがたくさんありました。ジャスティンは、コメディの才能があって、彼を見ているだけですごく幸せなきもちになるんです。そんな彼の感覚が映画の中でうまく出ていたと思います」とマギー。
そんなマギー、歳も近いせいか、今回ともにシリーズ初参加となるジャスティン・ロングとすっかり打ち解けている様子。会見中も互いに大笑いしあったり、おしぼりを投げっこしたり。そんなジャスティンは、お客さんに見てもらいたい場面を問われ、
「僕の好きなシーン?マギーとのエロティックなシーンだね」
マギーが「あれは、カットされたわよ」と応酬すると、
「DVDには収録されるよね」なんてジョークを飛ばす一幕も。
ジョンの相棒役、ジャスティン・ロング
日本ではまだあまり知られていないが、全米では独特のコメディ・センスでおなじみのジャスティン・ロング。会場に現れた彼は、「よろしくお願いします。映画を観てください。さもないと…(「ブルースから鉄拳がとびます」と手をグーにするジャスチャー)」と日本語で挨拶。実は、この流暢な日本語、会見前の午前中のインタビューで時間を見つけては練習していた賜物。
今回、ハッカー役を演じたジャスティンだが、「パソコンについて?全然わからないんだよ。辛うじて電源を入れられるくらい(笑)。今回は専門用語が多くて困ったよ。“ミューテーションクリプト・アルゴリズム”という用語…みんな、コレ、意味わかりますか?…この言葉を15回くらい言わなきゃいけなくて大変だったよ。
ブルースの人気シリーズに自分が入ることで、作品がつまらなくならないか、心配だった。ブルースがいなくなったら、本当のことを話すけれど…なんてね(笑)。彼は本当にやさしくて、僕がやりやすいように気遣ってくれたよ」
この作品でも、彼独特のナチュラルなコメディ・センスを見せ、作品にユーモラスな空気を漂わせているジャスティン。記者からの質問にも、ジョークの応酬で会場を沸かせた。
シリーズ1作目の頃、子供だった世代が監督に
よく考えてみれば、ジャスティンもマギーも、シリーズ第一作が公開された頃には、まだ幼かったはず。それは、今回、監督をつとめたレン・ワイズマンにも言えること。
第一作を観ていない若い世代へのメッセージを求められたブルースは、「ヒューマンドラマが重視されているのも、この作品の魅力。今回はジョン・マクレーンの娘、ルーシー・マクレーンが登場するんだ。彼女はシリーズ1作目に5歳で登場している女の子で、ジョン以外でいえば、1作目から生き残った唯一の女性。彼女はまさにジョン・マクレーンらしさを体現してくれた。鼻っ柱の強いところが父親にそっくりなんだ。そして、鼻っ柱が強いくせ弱い部分もある。そこもお父さんと似ているね。
『ダイ・ハード』神話というべき、『ダイ・ハード』ならではの要素が今回も出ていると思う。ジョンは、家族を愛し、アメリカを愛し、罪のない人が怪我をしないように、自分の身を挺して守る。言葉が汚いところは頂けないけれどね。約20年の間に『ダイ・ハード』シリーズが4本完成して、32歳から52歳までの僕が見てもらえる。今回は、シリーズ1作目を彷彿とさせる作品になった。昔風のアクションが満載されていて、レン・ワイズマンがそれをうまく21世紀にアレンジしてくれたよ。
レン・ワイズマンは16歳のときに初めて『ダイ・ハード』を観たそうで、その子が今回シリーズ4作目を監督する。それも素晴らしいことだと思う。ティーンエイジャーのときに1作目を観た人たちが、今回、子供を連れて4作目を観てくれたら、うれしいね」
パート3から時間が空いた理由

ジョン・マクレーンを演じるにあたって、シリーズ3作目からほぼ12年の空白があったことについては、「3作目を撮り終わった頃、僕は「アクション映画はちょっと休みます」と言ったんだ。このジャンルが再発見される時がくるまで、しばらく休もうと思った。レン・ワイズマンに会ったとき、その時が来たのを感じたよ。彼は本当に新しいアイディアを持っていて、僕とFOXの人たちに『ダイ・ハード4.0』をこういう風に作りたいと売り込みをしたんだ。それはまさに『ダイ・ハード』の2007年版で、シリーズの進化形だった。それを聞いたときに、これでやっと『ダイ・ハード』シリーズが作れると思ったよ」
32歳の第1作目から今回、52歳の最新作まで、変わらないタフさを兼ね備えている秘訣を尋ねられると、「僕はいま、皆さんの前でこうして話ができていることが驚きだし、幸せだと思うよ。約20年間、これまで第一線で活躍してこられたのは、幸運だったと思う。それが、いかに難しいことかも、僕自身よくわかっている。いまでも、僕は演じることが大好きなんだ」。
ブルースが思う、ジョン・マクレーンとは?
最後に、自分にとって「ヒーロー」とは?という質問が出ると、「シリーズ1作目に出演した32歳の頃は、映画俳優として活動しはじめの新人だった。僕は、自分自身のことも、ジョンのこともヒーローとは思っていない。1作目のジョンは、ニュージャージーから出てきたばかりの自分と重なるキャラクターだった。権威が嫌いで、上から指示されることも大嫌い。ちょっと変わったユーモアのセンスがある。でも、ジョンは僕と同じで、何が良くて、何が悪いかの判断ができ、正義感をもっていた。これがヒーローだと思う。愛する人が危害を加えられそうになったときに、自分の身を投げうってでも助ける、そういった正義感をもつことがヒーローではないかと思う」
ジョーク連発、会見の時間を2度延長して、終始ゴキゲンだったブルース・ウィリス。「この作品について話すのが本当にうれしい。期待を超える作品になったよ」。シリーズ第一作から約20年。時代が変わり、戦う相手がハイ・テクノロジー化しても、これまでのアナログなスタイルをまったく変えず、衰えを見せないジョン・マクレーン。そんなヒーロー同様、ブルースも天真爛漫、やんちゃな素顔を見せた。

