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インタビュー

『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』ジェリー・ブラッカイマー単独インタビュー

『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』ジェリー・ブラッカイマー単独インタビュー
INTERVIEW
『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』プロデューサー
ジェリー・ブラッカイマー
ニコラス・ケイジ主演で3年前に公開された『ナショナル・トレジャー』。ナチュラルにして凄腕のトレジャー・ハンター、ベンとその仲間たちが、アメリカの歴史に隠された謎に挑む―この作品の続編が、12月22日から公開される。これまでシリーズもので同じキャラクターを2度演じたことがないというニコラス・ケイジが出演を快諾したという今回の謎解きは、リンカーン暗殺者の日記に隠された謎。12月の初旬、この映画のプロモーションで、主要キャストとともにプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが来日。前作よりも、より広い舞台、より魅力的なキャストで繰り広げられる謎解きアドベンチャー。その製作秘話をお伺いしてきました。

玄人好みなキャストたち

玄人好みなキャストたち
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この作品で魅力的なのは、まずキャスティング。前作に続いて、主演のニコラス・ケイジ、ダイアン・クルーガーはもちろん、ジョン・ボイトにハーヴェイ・カイテルと気の利いた面々が脇を固める。今回はさらに『クイーン』のエリザベス女王役でオスカーを手にしたヘレン・ミレンに、エド・ハリスも加わり、さらに知性の香る顔合わせだ。
「このシリーズは、トレジャー・ハンターだとか学者だとか、登場人物たちがそういう役柄だから、俳優もかなり知的な人じゃないといけないんだよね。というのも、スクリーンが大きいから、知的じゃない人は観客にわかっちゃうんだよ(笑)」
 笑いながらそう話すジェリーさんに、ニコラス・ケイジの話をすると、
「ニコラスは、素晴らしいよね。興味深いし、楽しませるし、驚かせるし、彼みたいなことができる俳優は、他にいないと思う。考えていることがすぐに顔に出てしまう俳優もいるけれど、彼は何を考えているか、よくわからないところがあるんだ。そういう謎めいた魅力があるんだよね」
ニコラス・ケイジといえば、シリアスなドラマからコミカルな役回り、はたまた炎を背負って登場するアクション・ヒーローまで、演じる役柄の広さは他に類を見ないほど。知的な謎解きあり、知られざる歴史を紐解く面白さあり、そして冒険もユーモアもあり。この映画では、彼のいろいろな魅力が楽しめる。

ニコラス・ケイジ VS エド・ハリス

そんなニコラス演じるベンの謎解きの旅に、今回、何かと顔を突っ込んでくるのが、エド・ハリス演じるクセモノ、ウィルキンソン。ベンと仲間たちの行く先々に現れては邪魔をしてくる謎の男。いったい彼は、何者―?!そんなエド・ハリスとニコラス・ケイジ、通好みなふたりの攻防も、物語のスパイスのひとつ。
「ベンとウィルキンソンの対峙については、賢いヒーローと賢い悪役が欲しかったんだ。だから、言葉を使ってのスパーリングはやるけれど、実際のバトルはしないんだよ。エド・ハリス演じるウィルキンソンは、ニコラス・ケイジが演じるベンの方が自分よりも謎解きのレヴェルが上だとわかっている。だから、ベンを利用しているんだ」
 スパイスといえば、他にも気になるふたりが。それが、トレジャー・ハンターのベンを助ける、彼の両親を演じるジョン・ボイドとヘレン・ミレン。暗号解析のスペシャリストの父親と、有能な言語学者である彼の元妻、このふたりの攻防(?)もお楽しみのひとつ。息子のベンに対するのとは明らかに違うトゲのある対応が可笑しいミセス・アップルトン。ヘレン・ミレンはこういう役が本当に巧い。こちらのふたりのやりとりも、微笑ましいスパイスになっている。

アメリカ史上の知られざるエピソード

アメリカ史上の知られざるエピソード

そして、このシリーズの要になっているのが、アメリカ史上の知られざるエピソード。前作のスリリングな謎解きは、1ドル札に秘められた謎と、アメリカの“独立宣言書”に仕組まれた暗号。今回は、リンカーン暗殺者の日記の失われた数ページから始まり、謎が謎を呼び、誰もが知るモニュメントに隠された歴史上の謎につながっていく。細かなエピソードが繋がっていく作りは、同じくジェリーさんがプロデュースした『パイレーツ・オブ・カリビアン』の第2、3作目にも通じる面白さを感じるけれど、ひとつひとつの歴史上のエピソードについては?
「まず、ストーリーありきで、そこからストーリーに合ったエピソードを選んでいくんだ。いたってシンプルなプロセスだよ。もちろん、複雑な面もあるけれどね」。
 前作に続いて、アメリカの歴史が題材。とはいえ、海外の観客も親しみやすい内容に仕上がっている。プロデュースする際、海外の観客の反応はどのくらい視野に入れているのだろう?
「面白い作品は、国際的に通用すると思うんだ。素晴らしいストーリーがあれば、アメリカであろうと海外であろうと関係ないと思うんだよね。とにかく面白いストーリー、面白いキャラクターというのを意識して作っているよ」

今後のジェリー・ブラッカイマー作品

今後のジェリー・ブラッカイマー作品

インディーズの監督を起用するなど、近年、新たな動きがいろいろ見られるハリウッド映画。今後、ジェリーさんの展望は?
「いま製作しているのは、『G-Force(Gフォース)』という映画。これは半分が実写で、半分がアニメーションの子供向きの映画なんだ。モルモットの集団が活躍するんだよ(笑)。それから、1月に撮るのは、『Confessions of a Shopaholic (ショッパーホリックの告白)』という、イギリスのベストセラー小説をもとにした映画。買い物がやめられない若い女性の話なんだ(笑)。これは、ロマンティック・コメディだよ。そして、6月に撮り始めるのは、『PRINCE OF PERSIA(プリンス・オブ・ペルシャ)』。これは、ビデオ・ゲームの映画化だね」
 一気に飛び出した3本の企画。さすがはハリウッドの大物プロデューサー。映画にドラマに、次々にヒット作を送り出すジェリー・ブラッカイマーさん。やはり、企画を考えるのにいちばん重要なのは、ストーリー?
「いつだって、そうだね。そこが、いちばんだよ!」

 インタビュー中、終始リラックスした様子で質問に答えてくれたジェリーさん。印象的だったのは、「大事なのは、ストーリーだね」という言葉が何度か飛び出したこと。ハリウッドの一線で活躍するプロデューサー、おそらく何か秘策が…?!と思いがちだけれど、ジェリーさんのヒット哲学は、とてもシンプル。彼が面白い!と思う作品を送り出すことのようだ。何かをしようと思うと、ついつい構えたり、いろいろ考えてしまったりしがちだけれど、すごい人ほど、シンプル。普通のことを普通にするってことが大切なんだなということに、あらためて気づかされたひとときでした。

取材・文:多賀谷浩子

『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』12月21日(金)全世界同時公開

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